見直されてきた土間
ここまで伝統的な土間の役割についてお話してきました、最近の生活環境、住宅事情もあり、土間が減少していくことは仕方のないことかもしれませんが、この古い日本家屋でよく見る土間が、今になってまた見直されてきています。
ただその使い方についてはこれまでの固定概念にとらわれたものではなく、もっと自由で伸びやかになってきているのです。使い道が固定されていない便利なスペースを手に入れることができたら、あなたは何をしてみたいでしょうか。言ってみれば自由な空間というのが現代の土間というわけです。実際に土間を作るといろいろ楽しめます。
土間は家の内部にあるのですが、反面、屋外的ともいうべき「自由な場所」です。この柔軟性格を持つ空間は、暮らしに変化をもたらしてくれるはずです。
一番身近な活用方法は、自転車、バイク、ベビーカーなど小型の乗り物の収納場所としての役割です。普段これらはどこに置いているでしょうか。庭、カーポートがあればいいのですが、狭くなってしまうのを覚悟で玄関に無理矢理しまっているのではないでしょうか。しかし、土間があれば、これらは無理なく屋内にしまうことができます。何しろ盗難の心配や、風雨による劣化の心配がありません。室内でしっかり快適に手入れもできます。大切な趣味の自転車などは楽しみながら整備もしたいところです。
つまり趣味と実用の場となってくれるのが土間なのです。