我が家にも欲しい土間、現代の住まいでの土間の役割やメリット

土間の用途

 

 

土間の主な用途ですが、土間は基本的に戸外と屋内の中間的な場所にあり、そもそも日本家屋では屋内で靴を脱ぐという生活習慣がありますが、この土間に限っては土足のままで構わないようになっています。従って現代の住宅でも、靴を履いたり脱いだりする場所という位置付けで、名称は「玄関」かもしれませんが、存続しているわけです。つまり、日本家屋の玄関、学校の昇降口なども土間の一種と考えてもいいかと思います。

 

土間は基本的に戸外と同じ扱いで、一時的に土間に下りる場合でも、サンダルなどの簡易的な履物をはくことが多くなっています。土間は作業場でもあります。雨天などの時に、農機具の手入れ、漁具の手入れなどを行う作業場として利用されました。広さは数畳から十数畳程度で、ゴザを敷いたり、スノコを敷いてあることもあり、座ったりもできました。ごみや埃の出易い作業をするので、掃除が簡単に済ませられる土間は便利です。

 

そして炊事場として土間が存在しました。調理は火や水を多く使うので、床が腐る心配がない、燃え移るものが少ないということで必然的に土間が利用されたのです。また竈(かまど)など火を使う設備の設置についても、土間の方が簡単に設置でき、火災予防の面でも有利です。旧家などは以前では炊事場が土間となっている事が非常に多いのです。

 

昔の農村家屋では、便所や風呂が母屋から離れた別小屋になっている場合が多いのですが、炊事場も、母屋から外に設置して、屋根をかけてある場合も少なくありません。こうしたことから、炊事場を釜屋(かまや)と呼ぶ地方もあります。